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I LOVE YOU TO THE MOON AND BACK

いろいろメモ。映画、読書、展覧会、パリの街角から。— だいたい週1〜2回更新目標。

LA LA LAND - ラ・ラ・ランド ★★★★★

映画

ラ・ラ・ランド、アカデミー賞最多の14ノミネートとのこと。
みんなが手放しで絶賛する映画って、個人的に全くヒットしないことが多いのですが、これは、、、

もう最高に良かった!

ネタバレだらけなので、まだ観てない方はぜひ映画鑑賞後にまたお越しください☆

 

映画は、思わずため息のもれる、5〜6分のワンカットのシーンから始まる。ピカピカの青空のもと、交通渋滞の高速道路で、歌い、踊る男女。

良い映画の冒頭は、得てして映画全体を要約する示唆に富んだものだけれど、これも例に漏れず。渋滞は、トラブルや人生の停滞期の象徴。大勢の人間の中で行き詰まり、それでも我こそがと個性を主張し、成功を夢見る男女の中に、もちろんミア(エマ・ストーン)とセブ(ライアン・ゴズリング)がいるのです。

音楽のジャスティン・ハーウィッツの子供の頃の部屋には「シェルブールの雨傘」と「ロシュフォールの恋人たち」のポスターが貼ってあったというのを読んで納得。カラフルでポップで生き生きとしていて、これでウキウキしない人っているんでしょうか。
もうこのシーンだけでも観てよかった、という感じ。

 

物語はいたってクラシック。一組の男女の恋の四季。最初は冬から始まる。冬なのにプールで泳ぐシーンに、LAって冬でも暖かいんだなぁと思ったけれど、劇中何度か表示される季節は、むしろエマとセブの恋愛過程を示している。

恋のきゅんとする楽しさや、切なさがたくさん詰まっているけれど、私は特に、次第に生じるズレを修正することができずに、二人がすれ違っていく過程に惹かれました。相手のためを思って選んだことがかえって相手をがっかりさせたり、ヤケになって出た軽い一言のせいで取り返しのつかない溝ができたり、誰もが経験のあるようなやり取り。「俺の仕事がうまくいかない方が俺のことを好きになれるんだろう、(まだ成功していない) 自分が安心できるから。」というような、バカバカしくも核心を突く言葉。そうした嫉妬や苛立ちも全て正しく、人間らしい自然な感情として、二人を公平に扱うのが嬉しく、また切なくなりました。

二人を互いに魅力的にみせるのも、恋の邪魔をするのも、それぞれの夢。
ちなみにLa la land とは、ロスアンジェルス、特にハリウッドを示す言い方だったり、同時に夢見がちな人、夢追い人を意味するようです。

 

最後の、ライブハウスでのピアノソロのシーンの切ないこと。。
人生は一瞬一瞬の選択の連続で、それはやり直しが効かないから、愛おしい。
二人の選択は人によって賛否あると思うけれど、とにかく二人は前向きなのが良い。

 

ライアン・ゴズリングには「ドライブ」ですっかり魅了されたけれど、今回また全く別の姿でうっとりさせられました。ピアノも本当に本人が弾いているとのこと。控えめな演技、主演男優賞候補に選ばれるのも納得!

彼が演じるセブのジャズへの愛も、ジャズファンとしては嬉しく、しかも(ジャズではないけれど)大好きなジョン・レジェンドまで出てる!

監督のデミアン・チャゼルの前作を、先日一回だけ、近所の映画館で放映していたのを見逃したのが悔やまれる。

 

過去のいろんなミュージカル映画へのオマージュが満載で、それを紐解くのも楽しみの一つ。こんな回答があります。↓

vimeo.com

 

ミュージカル映画が苦手だったり、意外に「イマイチ」という人の意見も聞いたけれど、私的にはこれは観て本当に良かった映画。
リラックスして、難しく考えないで、笑って泣いて、シンプルに楽しめます。おすすめ!

 

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